寝ている間に成長ホルモンを増やしてきれいな肌を手に入れる

「きちんと眠ることできれいになる」ということを経験的に知っている方は多いと思います。よく眠れた後は心も体もスッキリして、肌にもハリとツヤが出てきます。

この現象には、いくつかのホルモンが関わっています。その中でも、寝ている間に大量に分泌される「成長ホルモン」は、お肌の改善に一役買っています。

成長ホルモンの分泌タイミングを理解しよう

成長ホルモンは子どもの成長に欠かせない物質ですが、実は大人にとっても大切です。

成長ホルモンは、皮下組織の水分を保つ「肌弾力保持」の働きや、肌のターンオーバーをうながす働きを持っています。紫外線を浴びても肌がボロボロにならないのも、成長ホルモンが肌の細胞を生まれ変わらせてくれるおかげです。

まさに天然の美容液ともいえる成長ホルモンですが、その分泌タイミングには特徴があります。

次のグラフが示すように、成長ホルモンは眠り始めてからの3時間の間に分泌され、それ以降の睡眠ではほとんど出なくなります。つまり、長々と眠り続けても意味がないということです。

睡眠時間-成長ホルモン分泌

今日からはじめる超快眠術 / 志田 美保子(著) を参考に作成]

なお、眠り始めた「時刻」は成長ホルモンの分泌量に関係しません。「夜10時から2時までの間に寝ると成長ホルモンの分泌が増える」という話がありますが、これは誤解です。

あくまでも「眠り始めの3時間」が、成長ホルモンの分泌がさかんになる時間帯です。

成長ホルモンを増やすには?

成長ホルモンの分泌を増やす秘訣は「深い睡眠をとる」ことです。なぜなら、成長ホルモンは深いノンレム睡眠時に分泌量が増えるからです。

次のグラフは、睡眠時間と睡眠深度の関係を示しています。眠り始めの3時間には深い眠りが出現して、成長ホルモンがたくさん分泌されます。

しかし、現代の生活スタイルには深い睡眠をさまたげるものが多いです。たとえば「夜遅くに食事をする」「深夜にコンビニに行く」などの生活習慣が、深い睡眠をさまたげる原因になります。

また、加齢によっても睡眠は浅くなります。とくに年齢とともに夜中に目が覚める頻度が高くなった場合は要注意です。夜中に起きてしまうのは睡眠が浅くなっている証拠だからです。

睡眠が浅くなると成長ホルモンの分泌も抑えられ、必然的に肌に悪影響がでます。肌がくすむ、肌荒れがひどくなる、シワが増える……数え上げればきりがありません。

では、深い睡眠をとるにはどうしたらいいのでしょうか。まずは「質の悪い睡眠をまねく夜のNG習慣7つ」で述べている生活習慣を、少しずつ改善するのがいいと思います。

そのほかには、グリシンという成分を積極的に摂るのもひとつの方法です。グリシンはアミノ酸の一種で、眠りを深くする作用があります。加齢の影響で眠りが浅くなった人に利用されることが多いです。

なお、グリシン自身にも肌質を改善する働きがあります。なぜならグリシンはコラーゲンの構成要素だからです。皮膚のタンパク質の中で、肌質に関わる物質のひとつはコラーゲンです。そのコラーゲンはアミノ酸によって構成されています。そして、コラーゲンを構成するアミノ酸のうち、3分の1がグリシンなのです。