レム睡眠が長いと疲れがとれなくなる

人間の睡眠には2つの種類があります。大脳が休息している「ノンレム睡眠」と、睡眠中にもかかわらず大脳が活発に働いている「レム睡眠」です。

どちらの睡眠にもそれぞれ役割があるのですが、ここでは「レム睡眠」について述べたいと思います。

レム睡眠が長いと熟睡感が減る

レム睡眠のレム(REM)とは「Rapid(急速) Eye(眼球) Movement(運動)」の頭文字をとったものです。

その言葉の通り、レム睡眠中は眼球が左右にキョロキョロと動いています。身体の筋肉はゆるんでいるのですが、脳だけは起きているときと同じように活動しているため、眼球が動くのです。そして、これはレム睡眠が「浅い眠り」だということを意味しています。

レム睡眠 ノンレム睡眠
眠りの深さ 浅い 深い
比較的活動している。そのため眼球に動きがみられる。 休んでいる
休んでいる。筋電図も最低の値になる。 休んでいるが、筋肉の活動は少しある。
自律神経 不安定になる。心拍数の変動も激しい。 副交感神経が優位になり、ゆったりした状態。

質のいい睡眠って結局なんなの?』の中で、脳の疲れは睡眠でしか回復しないと述べたとおり、睡眠の一番大切な役割は「脳の休息」です。レム睡眠は脳が活発に働いている浅い睡眠なので、脳の休息にはあまり役立ちません。

もちろん、レム睡眠にも役割はあります。脳との関連で言うと、記憶の定着にはレム睡眠が大きく関わっています。起きているときに得た記憶は、いったん整理されたあと脳の海馬という部分に蓄積されます。その蓄積作業は、レム睡眠の間に行われています。

しかし、レム睡眠の時間帯が長いと、目覚めたときの熟睡感が得られなくなります。レム睡眠中は脳が活動状態にあるため、脳の疲れが取りきれないのです。

レム睡眠が長いかどうかチェックする

レム睡眠が長いかどうかは、睡眠中の脳波を測れば分かります。しかし、これは手軽な方法ではありません。専門施設に一泊して脳波を測定する必要があります。

そこで、簡易的な方法ですが「夢を覚えている回数」を指標にするのもひとつの手です。一晩に3個以上の夢を見て、それらの内容を覚えているとしたら、それはレム睡眠が長い証拠と言っていいと思います。

人はレム睡眠中に夢を見ます。レム睡眠のタイミングは一晩に4~5回あるので、夢も4~5個見るのが普通なのですが、ほとんどの人は最後に見た夢しか覚えていません。これは、レム睡眠のあとに深い睡眠が出現することによって、夢を忘れてしまうからです。

●参考:睡眠時間とレム睡眠出現タイミングの関係

逆に言えば、夢をいくつも覚えているということは、深い睡眠が短い証拠です。そして、深い睡眠が短いということは、裏を返せば浅い睡眠(レム睡眠)が長いということです。ですから、夢を覚えている回数で、レム睡眠が長いかどうかを測れるというわけです。

レム睡眠が長くなる原因は?

レム睡眠が長くなる一番の原因は「精神的ストレス」です。強い精神的ストレスを受けている人はレム睡眠の時間が多くなることが睡眠の実験研究から判明しています。また、レム睡眠には精神を安定させる作用があることも、レム睡眠遮断実験という実験の結果から明らかになっています。

強いストレスがある → レム睡眠が長くなる → 精神が安定する

という流れなのですが、レム睡眠が長すぎると脳の疲れがとれない(というよりもさらに疲れる)ため、熟睡感が減って朝の目覚めがつらくなります。

精神的ストレスを緩和する方法は人ぞれぞれとは思いますが、何かいい方法を見つけて日々のストレスを解消するようにしましょう。「何をしたらいいか分からない」という方には、アロマバスがオススメです。手軽にできますし、寝つきを良くする効果もあります。

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