『8時間睡眠が最適』はウソだった

一日を快適にすごすために必要な睡眠時間は、何時間だと思いますか?

かつては「一日に8時間はしっかり寝たほうがいい」という考え方が定着していました。しかし、現在は「必要な睡眠時間は人によって大きく異なる」という考えがスタンダードになっています。

『8時間』には根拠なし

8時間という数値にこだわる必要はまったくありません。なぜなら、この数値には科学的な根拠は何もないからです。

以下は「8時間睡眠のウソ。(日経BP社)」からの引用です。

本当に、これは誰が言い始めたのかわからないんです。体内時計の25時間周期の話でしたら先行研究があったわけですが、こっちはそれもないんですね。8時間眠るのがよい睡眠だというのは、謎ですよ。必要な睡眠時間は年齢によっても変わってくるし、そのうえで個人差もあるわけです。

8時間睡眠という数値は睡眠医学の研究結果にもとづいているわけではない、ということです。

それにもかかわらず、なぜ「8時間睡眠が最適」という話が定説になったのでしょうか。さまざまな文献に当たってみましたが、結局わかりませんでした。

しかし、個人的には「日本人の土日の睡眠時間が8時間程度だから」というのが関係していると思っています。2005年に行われたNHKの国民生活時間調査によると、日本人の平均睡眠時間は次のような結果になっています。

平日 7時間22分
土曜 7時間47分
日曜 8時間14分

土曜・日曜の睡眠時間の平均をとると、ちょうど8時間前後です。

平日は仕事のため、どうしても睡眠時間が短くなりがちです。ゆっくり眠れる土日の睡眠時間が、本来必要となる睡眠時間だと考えられたのではないでしょうか。

結局のところ個人差が大きい

8時間睡眠という話の出元がどこなのかは分かりません。しかし確実に言えるのは、個人差がまったく考慮されていないことです。

睡眠時間には大きな個人差があります。5時間睡眠で平気なショートスリーパーもいれば、10時間は眠らないと頭が働かなくなるロングスリーパーもいます。大切なのは「自分にとって睡眠時間はどのくらい必要なのか?」を知ることです。

では、どうすれば必要な睡眠時間を判断できるのでしょうか。基本的には「日中に強い眠気を感じない」「休日に長く寝すぎていない」の2点が判断基準です。

休日の睡眠時間が平日よりも2時間以上長い場合は、日ごろの睡眠が足りていない証拠です。その場合は平日の睡眠時間をどうにかして確保するか、もしくは睡眠の質を上げる対策をするようにしましょう。何もしないままだと、そのうち睡眠不足症候群に発展してしまう危険性もあります。

「睡眠の質を上げる」というのを意識したことがない方もいると思いますが、『質の悪い睡眠をまねく夜のNG習慣7つ』で述べている内容をひとつひとつ解決するだけでも、質のいい睡眠に近づきます。