カフェインは何時までなら睡眠に悪影響が出ないのか?

午後の眠気を覚ますために、コーヒーや紅茶などのカフェイン飲料を飲む人は多いと思います。しかし、カフェインの覚醒作用は夜の睡眠に悪影響をおよぼす可能性もあります。寝つきが悪くなるばかりか、夜中目が覚める原因にもなるそうです。

たしかに寝る前にコーヒーなどを飲んだら眠れなくなるのは当然だと思いますが、何時までならカフェインを摂っても睡眠に影響が出ないのでしょうか。

一般的な見解では、カフェインの覚醒作用は4時間続く

睡眠関係の書籍を元に調べたところ、「カフェインの覚醒効果は4時間ほど持続する」という見解が多く見つかりました。

カフェインの覚醒作用は摂取後およそ30~40分後にあらわれ、4~5時間持続する

出典:最強の睡眠法(小学館)

カフェインは覚醒作用を生じ不眠の原因となり、作用時間が4~6時間と長い

出典:睡眠医学を学ぶために(永井書店)

念のため、睡眠学という分厚い本(おそらく睡眠に関して一番網羅されている辞書のような本)も見てみました。

経ロ摂取の場合、最高血中濃度達時間は15-120分であり、半滅期は3-6時間である。

(※ 半減期=作用の持続時間だと思ってください)

数値の違いは多少ありますが、ここではカフェインの覚醒効果が4時間持続するとします。すると、たとえば深夜0時に就寝する場合、20時以降にカフェインを摂ると睡眠に悪影響が出る可能性があります。夕食後にコーヒーや紅茶を飲む人は気をつけたほうがよさそうです。

なお、食後にお茶で一息つくと人は多いと思いますが、カフェインは緑茶にも含まれています。

カフェインの持続時間はもっと長いかも?

かりにカフェインの持続時間が4時間なら、夕方まではカフェインを摂っても大丈夫なはずです。しかし、それをくつがえすような実験結果が「SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術(ダイヤモンド社)」で紹介されていました。

学術誌『ジャーナル・オブ・クリニカル・スリープ・メディスン』に、カフェインが睡眠に及ぼす影響についての重大な見解が掲載されていた。

(中略)

彼らは実験で、複数の被験者に異なるタイミング(寝る間際、寝る3時間前、寝る6時間前)でカフェインを摂取させた。すると、全員の睡眠が大幅に阻害されたことがはっきりと数値に表れたという。要するに、寝る直前はおろか、寝る6時間前であっても、カフェインを含むコーヒーやお茶を飲めば睡眠が阻害されることが明らかになったのだ。

私は元の論文を読んだわけではないので正確な内容は把握していませんが、「何時までならカフェインを摂っても睡眠が阻害されないのか」という問題は思ったよりも複雑なのかなと思います。

そもそも、カフェインを摂った時間帯だけでなく、カフェインの摂取量も大きく関係するはずです。コーヒー1杯と3杯の覚醒作用が、同じ時間で消失するとは考えられません。お酒だってビール1杯と3杯を比べれば、3杯のほうが酔いが持続するわけですし……。

コーヒーや紅茶は午後2時までにするのが良さそう

いろいろ調べた結果、「カフェインの効果は4時間ほど続く」と断言するのは無理がある……というのが私の結論です。

ただ、そうは言っても目安は欲しいところです。そこで参考にしたいのが、先ほど紹介した書籍「SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術(ダイヤモンド社)」に書かれている内容です。

カフェインを身体に入れる「門限」を決めよう。寝るときは、体内からカフェインがほぼなくなった状態でないといけない。お勧めの時間は午後2時。カフェインに敏感な人はもっと早くてもいい。心配なら、カフェインは一切とらないほうが賢明かもしれない。

午後2時だと、昼食を食べて少し時間がたった頃合いですが、人間の睡眠リズム的に午後2~3時には眠気が出やすいそうです。この眠気を抑えるためにコーヒーや紅茶を飲むのはアリということですね。

補足

どうしても夕方以降にコーヒーを飲みたくなる時もあると思います。そういう場合はノンカフェインのコーヒーを利用するといいかもしれません。