お肌のゴールデンタイム『夜10時から2時』は間違い!?

お肌のゴールデンタイムという言葉を聞いたことがありますか? 「美肌のためにはこの時間に睡眠をとるのが良い」という時間帯のことで、具体的には午後10時~午前2時がお肌のゴールデンタイムと言われています。

しかし、睡眠関係の書籍を調べてみたところ、このお肌のゴールデンタイムという考え方には信憑性はないようです。たとえば8時間睡眠のウソ。(日経BP社) には次のように書かれています。

女性誌などでは夜10時から深夜の2時までを「ゴールデンタイム」や「シンデレラタイム」と呼んで、この時間帯に眠るのが美容にいいと言うことがありますが、これは完全な間違いです。そんなことはまったくありません。

眠り始めの3時間が本当のゴールデンタイム

お肌のゴールデンタイムという考え方は、睡眠中に分泌される成長ホルモンに由来しています。

成長ホルモンは子どもの成長に欠かせませんが、肌の再生や修復をうながす働きがあるため実は大人にとっても大切です。そして「午後10時~午前2時に眠っていると成長ホルモンの分泌量が多くなるから、この時間がお肌のゴールデンタイムである」と考えられたそうです。

しかし、この時間帯に成長ホルモンがたくさん分泌されるというのは誤解であり、実際は成長ホルモンは「眠り始めの3時間」に集中して分泌されるとのこと。

睡眠不足がなくなる日 (主婦の友新書)には、次のように書かれています。

カギは眠り始めの3時間。成長ホルモンも大量に出ているときなので、ここでしっかり眠っておくことが大切です。

肌の再生を促す成長ホルモンの分泌は、就寝時間には関係ないからです。たとえば午前0時に寝れば、肌にとってのゴールデンタイムは午前0時から3時ということになります。

何時に寝たのかは関係なく、最初の3時間に成長ホルモンの分泌がさかんになるのがポイントです。

夜更かしするよりは早めに寝るほうが肌にいいとは思いますが、成長ホルモンの観点から言えば、就寝時間に神経質になる必要はなさそうです。そもそも夜10時に就寝するのは、仕事や家事などに追われていれば、かなり難しいのではないか思います。

参考までに、睡眠時間と成長ホルモンの関係を示したグラフを載せておきます。

午後22時過ぎから成長ホルモンが急激に分泌しているのが見てとれます。しかし、それは単に就寝したのがこの時刻だったからなのだと思います。もしかしたら、ゴールデンタイムが22時からという説は、誰かがグラフを誤解したことから生まれたのかもしれませんね。

夜中に目が覚めてしまう場合は要注意!

睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠の2種類がありますが、眠り始めの3時間で成長ホルモンをしっかり出すには、深いノンレム睡眠が必要だそうです。

成長ホルモンは,睡眠中に分泌量が増加する代表的なホルモンである。夜間睡眠の初期,特に入眠最初のノンレム睡眠(段階3, 4)で大量に分泌される。

出典:睡眠障害の対応と治療ガイドライン

次のグラフは、睡眠の深さと睡眠時間を示したグラフです。

睡眠前半に、深いノンレム睡眠が現れることがわかると思います。この深いノンレム睡眠の出現タイミングに合わせて、成長ホルモンがたくさん分泌されます。

逆に言えば、深いノンレム睡眠が現れないと成長ホルモンの分泌量が少なくなる可能性があります。睡眠前半に目が覚めてしまう場合は要注意かもしれません。なぜなら、それは深い睡眠がとれていない証拠だからです。

なお、加齢とともに睡眠は浅くなります。その影響のため成長ホルモンも出にくくなると考えられます。何らかの方法で睡眠を深くできれば成長ホルモンも増えて、アンチエイジングになるかもしれません。

具体的にどうすれば深い睡眠を得られるのか?については、後日別のページにまとめる予定ですが、ひとまず下記のページを参考にしてみてください。