加齢による不眠にはメラトニンのサプリメントを試す価値あり

メラトニンは脳内の松果体(しょうかたい)という器官から分泌される物質です。「睡眠ホルモン」と呼ばれることもあります。

メラトニンの分泌が高まると人は眠くなります。それは、メラトニンが次の作用を持っているからです。

  • 深部体温を下げる
  • 副交感神経を優位にする
  • 呼吸や脈拍、血圧を低くする

深部体温が下がる、副交感神経が優位になる、血圧が低くなる……これらは、身体が活動モードから休息モードに切り替わることでもあります。日中はメラトニン分泌が少ないため覚醒度が高くなり、仕事や勉強、家事、遊びなどさまざまな活動をおこなえます。そのかわり夜になるとメラトニン分泌が増加して、脳も身体も休息モードに移行します。それによってスムーズに入眠できるようになります。

そんな作用を持つメラトニンは、サプリメントの形で摂取することができます。

「寝つきが悪くて困っている」
「夜中に何度も目が覚めてしまう」

などの不眠症状は、メラトニンを摂ることで緩和できる可能性があります。とくに加齢による不眠には期待できると思います。

メラトニンの分泌量は年齢によって変化する

そもそもメラトニンは体内で生成できる物質です。それをあえてサプリメントで摂取する必要があるのでしょうか?

不眠の症状がないなら、メラトニンのサプリを使う必要はありません。しかし、いま現在不眠に悩まされている場合は、話が違ってきます。

ここで一度サプリメントの話から離れて、脳内で自然生成されるメラトニンについて考えてみます。個人差はあると思いますが、メラトニンの分泌は夜9時ころから高まります。そして夜11時くらいになると、眠気を感じるレベルにまで分泌量が増加します。

● メラトニン分泌量と時刻の関係

img-melatonin-time

しかし、誰でも同じようにメラトニンが分泌されるとは限りません。分泌量が少ない人もいれば多い人もいるはずです。また分泌タイミングが前や後ろにズレている人もいると思います。なぜそんな違いが生まれるのかというと、それはメラトニン分泌量には年齢や生活習慣が関係するからです。

次のグラフは、メラトニン分泌量と年齢の関係を示しています。

グラフ-メラトニンの分泌量と年齢の関係

子どもの頃は年齢が上がるとともにメラトニン分泌が増加して、10代の初めまでは高いレベルを維持します。しかし、そのあとは減少の一途をたどります。グラフを見るかぎり、30代になると20代の半分程度まで分泌量が減ることが分かります。40代であれば、30代の分泌量のさらに半分になります。

年齢が上がると、寝つきが悪くなったり夜中に目が覚めたりする人が増えるそうです。とくに夜中に目が覚める(=中途覚醒)については、統計データからも加齢の影響が見てとれます。次のグラフは、保健福祉動向調査(平成12年)を元に作成したグラフです。

● 「夜中に何度も目が覚める」と答えた人の割合(年代別)

こういった不眠は、メラトニンの分泌が減少したことが原因のひとつと考えられます。その場合、外部からメラトニンを補うことができれば、不眠が改善される可能性は充分にあると思います。

サプリメントの選び方と使い方

別ページの「メラトニンを多く含む食べ物一覧」で述べていますが、メラトニンは普通の食品中にほとんど含まれていません。なので、外部からメラトニンを摂取して睡眠に役立てるつもりなら、サプリメントを使用するのが唯一の選択肢です。

ただ、メラトニンのサプリは日本の薬局では売っていません。そのため海外のサプリメント通販会社から購入する必要があります。この点は少し面倒なところです。

購入に慣れれば大した手間でもないのですが、怪しいサイトから買わないように気をつける必要があります。商品が送られてこない、クレジットカード情報が盗まれたりする、などのリスクもゼロではないからです。

私がよく利用しているのはiherb(アイハーブ)というサイトですが、ここは信用できます。私自身これまで数十回買い物をしています。

iherbのメラトニン購入者が書いたレビューを、いくつか引用してみます。

Now Foods メラトニン3 mg のレビューより

夜寝付きが悪い時が多く、ひどいと二時間近くベッドに入ったまま寝れないことも… これを飲むと考え事をしていても気付くとすんなり寝れていて少ない時間でちゃんと寝ないと、というとき重宝しています。 睡眠薬と違って起きれないかも?という不安はなく、必ず起きれています、ただ、何種類かメラトニンは試しましたが、違いはよく分かりません。。

Natrol メラトニン3 mg のレビューより

ここ3年ほどこのナトロール社のメラトニンを使っています。睡眠薬は効かないか、翌日も残るか、のどちらかだし体にもよくないですが、こちらのメラトニンを飲むと1時間以内にかなり眠くなり自然に眠れます。 他社いくつか試しましたが、効かないのもあったり高すぎたり、でこちらを必ず買っています。

メラトニンが効くかどうかは体質に左右されるでしょうし、不眠の原因にもよると思います。たとえば精神的ストレスが原因で寝つけない場合には、メラトニンは役に立たないかもしれません。メラトニンがストレスを消してくれるわけではないからです。また、人によっては悪夢を見たり頭痛が生じたりすることもあるそうです。こればかりは実際に使ってみないと分からないです。

ただ、サプリのレビューでは高評価を付けている人が多数いるので、一度試してみる価値はあると思います。

なお「ジョコビッチの生まれ変わる食事」という本には、メラトニンについて次のように書かれています。

メラトニンは、長時間のフライトの後に肉体が時差ボケから回復したり、一日24時間のリズムを取り戻したりするために分泌される天然ホルモンである。私が知るプロアスリートのほとんどがこれを使っている。

時差ボケなど体内時計の狂いから生じる不眠に対して、メラトニンを使うケースも多々あるようです。

ちなみに私自身の使用体験を言うと、たしかに睡眠作用は感じたのですが、朝にダルさが残ることが多かったので、そのうち使うのをやめてしまいました(もともと朝に弱いことも関係していると思います)。私にはメラトニンよりもバレリアンのサプリメントが合っていたようで、今でもバレリアンは使い続けています。
(2017.10 時点)

最後に、メラトニンサプリの摂取量について補足しておきます。たくさんメラトニンを摂取したほうが不眠改善に良さそうですが、飲みすぎると朝まで睡眠作用が残る可能性があります。なので初めて使う場合は1mg~3mgの錠剤がいいと思います。なかには1錠で10mgという高容量のメラトニンサプリもありますが、最初は避けたほうが無難です。

不眠対策で飲みました。よく効いたのですが 私には3ミリは多すぎたようで 丸1日眠気が見られました。カプセルを開けて 1ミリ程度で今度は試したいと思います。

iherb内のレビューより引用

個人差はあるかもしれませんが、飲んで1~2時間後に自然な眠気がやってきます。入眠すれば、通常よりぐっすりと眠れた感じがあります。1錠(3mg)だと入眠するのに十分な眠気がこないこともありますが、2錠(6mg)だと次の日に眠気が残ることがあります。

iherb内のレビューより引用

なお、サプリメーカーについてですが、基本的にはどこのメーカーのものでも大きな違いはないと思います。ナトロール、ナウ(NOW)、ソースナチュラルズのメラトニンは日本人のレビューが多数書かれているので、参考にしやすいと思います。

Natorol
(ナトロール)
Now
(ナウ)
Source Naturals
(ソースナチュラルズ)

補足

生活習慣を工夫することで、メラトニンの量が増える可能性があります。具体的には、

  • 夜になったら部屋の明かりを暖色照明に切りかえる
  • ブルーライトをカットする眼鏡を利用する
  • メラトニンの材料となる物質を増やす

などです。詳しくは「メラトニンの分泌を増やす3つの方法」で述べています。