中高生の夜型改善にメラトニンを使っても大丈夫?

睡眠ホルモンと呼ばれることもあるメラトニン。人間の脳内で分泌される物質ですが、サプリサイトの形で摂ることもできます。

メラトニンは単に眠気をもたらすだけではなく、体内時計を前進させる作用もあります(摂取する時間によりますが)。その作用を利用すれば、中学生・高校生の極端な夜型リズムを改善できるかもしれません。

しかしメラトニンはホルモンの一種です。成長期にホルモンを外部から供給しても、体に害はないのでしょうか。

脳内物質メラトニンという書籍には、

子供がメラトニンを服用した場合、性機能の発育に影響を与える可能性が考えられます。

と書かれています。この文章だけみると、けっこう怖い影響があるように思えます。

なぜメラトニンが性機能の発育に関係するのか、調べた内容を下記にまとめました。

メラトニンの分泌量は、一生を通じて同じではなく年齢によって変化します。子どもの頃は年齢が上がるとともにメラトニン分泌が増加して、10代の初めまでは高いレベルを維持するそうです。

ところが、ある時期にさしかかると分泌量が減ります。その時期というのは第2次性徴をむかえるタイミングです。

実は、メラトニンは性腺の働きを抑制すると考えられています。10代初めの頃は、まだメラトニン分泌がさかんなので性成熟が抑えらえています。ところが思春期になるとメラトニンの分泌レベルが下がります。このことによって、それまで抑えられていた性腺の働きが活発になり、成長がうながされるのだそうです。

そんな状況の時にメラトニンを服用するとどうなるでしょうか。外部摂取した分だけ体内のメラトニン濃度が高くなるので、普通に考えれば性成熟が抑制されるのではないでしょうか。つまり、「メラトニンを摂取する→性成熟が遅れる」という可能性が考えられます。

ただし、ここまで述べたことは、何かの科学的データに基づいているわけではないです。あくまでも懸念材料レベルの話です。

なお、ほかの書籍を調べたところ、「一日の使用量が0.3~1.5mg程度なら安全」という専門家の見解もありました。

若年者に対しても使用経験や有効性が報告され、現在のところ副作用の報告はない。

(中略)

医師の責任で副作用を見守りつつ(0.3~1.5mg / 日)正確に使用することを心掛ければ、安全で有効なホルモンである。

出典:メラトニン研究の最近の進歩 (第13章 睡眠障害・小児慢性疲労症候群とメラトニン)

この書籍には、子供の睡眠障害に対してメラトニンを使用する例がいくつか載っていました。なので、それほど神経質に考えなくてもいいのかもしれません。

なお、メラトニンは直接摂取しなくても、分泌量を増やす方法があります。たとえば、

  • メラトニンの原料をしっかり摂る
  • 寝る前に強い光を浴びない

などです。メラトニンのサプリメントを使う前に、これらの対策をとるほうがベターだとは思います。