入眠サポートに『バレリアン』を使うのもひとつの手段

「なんだかイライラして寝つけない」
「不安がつのって、寝る時間になっても考え事をしてしまう」

こういった精神的な要因で眠れないときには、バレリアンを使うのも選択肢のひとつです。

バレリアンは「セイヨウカノコソウ」という植物に含まれている天然の成分です。古代ギリシャ時代から、神経の高ぶりをしずめる薬草として利用されてきました。

現代でもドイツなどヨーロッパの国々では、不眠や精神不安といった症状に対してバレリアンが用いられています。

バレリアンの作用メカニズム

バレリアンが人間の身体にどう作用するのか、完全には解明されていません。しかし、脳内の神経伝達物質であるGABA(ギャバ)の働きを助けることは分かっています。

神経伝達物質にはアドレナリンやノルアドレナリン、ドーパミンなどさまざまな種類がありますが、その中でもギャバは脳神経の興奮を抑える「抑制系」の神経伝達物質です。そのため脳の中にギャバがたくさんあれば、精神的に安定した状態になります。

ギャバは人間の体内で自然に作られる物質ですので、通常は不足状態におちいることはありません。

しかし、ギャバには一つ特徴があります。それは「精神的ストレスを受けるたびに消費されていく」ということです。

ストレスのせいでギャバが少なくなれば、脳神経の興奮を抑えられなくなり、その結果として「寝る時間になっても眠くならない」という不眠の症状が出てきます。

そういうときにバレリアンを使ってギャバの働きを強化すれば、興奮系の物質を抑えることにつながります。そして気持ちがおだやかになり、スムーズに入眠できるようになるというわけです。

アメリカではもっともポピュラーな不眠対策

バレリアンに関する臨床試験はヨーロッパを中心に数十件以上行われていますが、入眠を改善する効果がみられたケースと、効果がなかったケースの両方に分かれています。また、バレリアンの投与量や投与期間にバラツキがあるため、睡眠への影響度がどのくらいあるのか、明確には分かっていません。

ただし、30000人以上を対象にした調査が2002年にアメリカで行われています。それによると、バレリアンを使っている人は、睡眠ホルモン「メラトニン」を使っている人と同じくらいいるという結果が出ています。

  • バレリアンを使っている人は、全人口の約6%
  • メラトニンを使っている人は、全人口の約5%

アメリカの人口は3億2000万人なので、単純計算でそのうちの約1900万人がバレリアンを用いている計算になります。全員が不眠改善に使っているわけではないでしょうが、もし何も効果がないなら、これだけの人がバレリアンを利用することはありえないはずです。

なお、臨床試験で用いられるバレリアン抽出物の量は400~500mgが一般的です。このくらいの量を摂ると、入眠改善という結果が出ることが多いです。

まとめ

「寝つきが悪くて困っている」という方は、バレリアンかメラトニンを試してみて、効果が感じられる方を継続して使ってみるのがいいと思います。

バレリアンはもともと西洋で使われてきたハーブなので、日本ではバレリアンのサプリメントはあまり見かけません。海外サプリメントの通販会社だといろいろ取り扱っていますので、興味のある方はバレリアンのサプリメント一覧 を見てみてください。

精神的なストレスのせいで眠れない場合はバレリアン、体内時計のリズムが乱れているせいで眠れない場合はメラトニン、という感じでしょうか。個人的にはバレリアンよりもメラトニンを推します。というのも、私が長らく使っていたのはメラトニンのほうだからです。

なお、バレリアンとメラトニンを併用している人もいるようです。飲み合わせとしては問題ないとされていますが、気になる人は睡眠障害を専門を診ている医師に相談してみてください。