メラトニンの分泌を増やす3つの方法

私たちを眠りに導いてくれる大切なホルモン「メラトニン」。その分泌量を増やすことができれば、睡眠の心強い味方になることは間違いないと思います。

メラトニンの分泌は夜9時ころから増えて、夜11時ころには眠気を感じるレベルに達するそうです。しかし、その分泌量が誰でも同じとはかぎりません。分泌量が少ない人もいれば多い人もいるはずです。なぜなら、メラトニンの分泌は生活習慣と深い関わりがあるからです。

● メラトニン分泌量と時刻の関係

メラトニンを増やすような生活習慣をしていれば増えると思いますが、無頓着ならメラトニン分泌が妨げられてしまう可能性もあります。

では、どんなことに気を付ければメラトニンの分泌を増やすことができるのでしょうか。睡眠関係の書籍で調べてみたので、その内容をまとめました。

1.夜になったら部屋の明かりを暖色照明に切りかえる

メラトニン分泌と夜間の光には大きな関係があります。詳細は「メラトニンの分泌を抑制してしまう光の強さは何ルクス?」で述べていますが、夜間に光の刺激を浴びるとメラトニンの分泌が抑制されます。

次のグラフは、光を浴びたときにメラトニン分泌にどれだけ影響が出るかを示しています。

● 光の照射時間とメラトニン抑制率

基礎講座 睡眠改善学(ゆまに書房)のデータを参考に作成

5,000ルクスは日中の屋外の明るさです。500ルクスは明るめのリビング、200ルクスは暗めのリビングの明るさだと思われます。データを見るかぎり、一般的なリビングの明るさでも、その光を長い時間浴びるとメラトニン分泌は妨げられてしまうようです。

夜間の光の影響を完全になくすには、夜になったら電気を消して真っ暗な部屋で過ごすしかありません。しかし、それは生活上の不都合が大きすぎると思います。

そこで利用したいのが暖色照明です。蛍光灯ではなく暖色照明のほうがメラトニン分泌に悪影響が出にくいからです。メラトニン分泌の抑制率は、光の強さだけでなく光の波長でも変わってきます。一番メラトニンを抑制するのは、青色の波長の光(ブルーライト)です。

照明の色を見ればわかるとおり、蛍光灯と比べると暖色照明には青色光があまり含まれていないので、夜間の使用に適しています。

メラトニンの分泌が高まるタイミングを考えると、夜9~10時くらいから部屋の明かりを暖色照明に切り替えるといいと思います。お手軽にやるなら、蛍光灯の代わりにクリップライトを2~3個点灯させるだけで暖色照明環境になります。

また、部屋にスペースがあるなら下記のようなフロアスタンドライトもいいのではと思います。

2.ブルーライトをカットする眼鏡を利用する

ブルーライトがメラトニン分泌を抑制することはすでに書きました。ここで問題になるのは、部屋の照明以外にもブルーライトの放出源があることです。たとえばパソコンやスマートフォン、テレビの画面から出る光にはブルーライトが含まれています。

そのため、夜遅くまでこれらの画面を見ているとメラトニン分泌が妨げられる可能性があります。

「時計遺伝子」の力をもっと活かす!(小学館)には、

たった8ルクスの青色光であっても、白色光の1200ルクスと同様の悪さをします。

と書かれているので、パソコンやスマートフォンから発せられる程度の光でも馬鹿にできないと思います。

就寝前にスマートフォンでゲームをしてから寝る人もいると思います。睡眠のことを考えればあまり良くないことは事実です。しかし、それが大切な息抜きになっている人もいるはずです。

私はゲームはほとんどしませんが、夜遅くにパソコンでネットを見ていることはよくあります。これをやめたらストレス過多で逆に眠れなくなりそうです。

なので、「パソコンやスマホは使うけどその影響は最小限に抑えよう」という考えに至りました。できることは画面の明るさを落とすこと、それとブルーライトをカットする眼鏡を使うことです。

私はJINSで買ったブルーライトカット眼鏡を使っていますが、効果はあると感じています。夜更けにパソコンでネットを見ていても、以前よりも覚醒度が保てなくなり、眠気がちゃんとやってくるようになりました。
(あと目の疲れが軽減されるので、疲れ目の人にもブルーライトカット眼鏡はおすすめ)

3.メラトニンの材料となる物質を増やす

メラトニンを脳内で生成するためには材料が必要です。その材料というのはセロトニンです。

セロトニンは人間の脳や腸内で生成される物質です。脳内のセロトニンは夜になるとメラトニンに生まれ変わります。なので、脳内のセロトニン分泌を増やすことができれば、メラトニンの増加につながります。

セロトニンの増やし方については「セロトニンの量を増やす3つの方法」でも述べているので、ここでは要点だけ書いておきます。

まず、午前中に太陽の光に浴びることが重要です。メラトニンとは異なり、セロトニンは太陽の光を浴びることによって分泌がうながされるからです。午前中に日光をしっかり浴びてセロトニンを生成しておけば、夜間のメラトニン量が増加すると考えられます。

梅雨の時期や冬季などは日射量が減るため、どうしてもセロトニンの量も不足しがちになるようです。冬季の日射量が少ない北欧では、冬だけに発生する「冬季うつ病」という症状があります。これは、日射量が少ないことによってセロトニンの量が不足するためと言われています。

次に、アミノ酸の一種「トリプトファン」をしっかり摂ることが重要です。メラトニン生成と同じように、セロトニンを作るときも材料が必要なのですが、その材料がトリプトファンです。

つまり、
「トリプトファン → セロトニン → メラトニン」
という合成の流れがあります。

大元のトリプトファンがたくさんあれば、最終的なメラトニン分泌量も増えると予想できます。しかし注意が必要なのは、トリプトファンは体内で生成できないことです。セロトニンやメラトニンは体内で作ることができますが、トリプトファンは作れません。そのため、トリプトファンは食事から摂取する必要があります。

トリプトファンは肉類や魚介類などに多く含まれています。食品ごとの含有量は「トリプトファンが多く含まれる食品まとめ」に記載してあります。

なお、トリプトファンはサプリメントの形でも摂取できます。私は一時期使っていたことがあります。

サプリと言えば、メラトニン自体もサプリメントで摂れます。加齢による不眠には効果を発揮しやすいと思います。