お昼寝に最適な時間はどのくらい?実は年齢によってちょっと異なる

だれもが経験したことのあるやっかいな「お昼の眠気」。何とか眠気を追い払おうとして、コーヒーや緑茶などのカフェイン飲料を利用する方も少なくないと思います。

眠気が高まったときは、それを排除しようと気合で乗り切るよりも、ちょっとでいいので昼寝の時間を確保したほうが午後の効率も上がります。その反面、昼寝しすぎると疲労感を高めてしまう可能性もあります。

では、昼寝はどのくらいの時間だと一番効果的なのでしょうか。

先に結論をいうと、年齢によって多少異なりますが、次の数値がひとつの目安になります。

  • 10代~40代までは10~15分
  • それ以降の年代は20~30分

なぜこのくらいの昼寝が効果的なのでしょうか? それには人間の睡眠リズムが関係しています。

最大のポイントは「ステージ2のノンレム睡眠」

人の睡眠は浅い眠りから始まって、時間とともに深くなってきます。そしてまた浅くなり、深くなり……といったサイクルを繰り返します。

次のグラフは睡眠時間と睡眠深度の関係を示しています。縦軸は眠りの深さですが、一番上の「覚醒」から始まって、「レム睡眠」「ノンレム睡眠1~4」までの睡眠段階があります。

※ ノンレム睡眠やレム睡眠がよく分からないという方は、質のいい睡眠って結局なんなの?をご覧ください。

一般的に深い睡眠と言われているノンレム睡眠のステージ3と4です。徐波睡眠(じょはすいみん)とも呼ばれるこの睡眠は、脳と身体の疲れをとる効果にすぐれています。

しかし、昼寝のときに徐波睡眠まで眠りが深くなるのは禁物です。なぜなら、本来は夜にとるべき深い睡眠を昼間にとることになり、そのせいで夜の睡眠が浅くなってしまうからです。また、徐波睡眠の最中に目覚めると強烈な倦怠感が残るので「昼寝をしたのに逆に疲れた……」ということにもなりかねません。

こういった理由があるため、昼寝を効果的なものにするには「深い睡眠に入っていく手前で目覚める」ことが重要です。具体的にはステージ2のノンレム睡眠のときに起きるのがベストです。

あまりに浅いノンレム睡眠(ステージ1)で起きてしまうと、感覚的な眠気は減るものの、午後の活動効率は上がらないことが睡眠の実験研究によって明らかにされています。そういう意味でも、昼寝は深すぎず浅すぎず……というのがポイントになると思います。

では、ステージ2のノンレム睡眠(深すぎず浅すぎず)で起きるには、昼寝の時間をどれくらいにすればいいのでしょうか。

これは冒頭で述べたとおり、

  • 10代~40代までは10~15分
  • それ以降の年代は20~30分

というのが目安になります。

実は年齢を重ねるにつれて、ステージ2のノンレム睡眠に到達するまでの時間は長くなります。そのため、年齢によってとるべき昼寝の時間に違いが出てきます。

といっても、それほど大きな時間の差はないですよね。ですので、ある程度の時間を覚えておけばOKだと思います。ただし、1時間も2時間も昼寝するのは明らかに長すぎです。

昼寝のしすぎも体に良くない!?

長すぎる昼寝は健康を損なう恐れがあります。高齢者を対象にした調査では、次の2点が指摘されています。

30分以下の昼寝
認知症が発病する危険性が5分の1に減る

1時間以上の昼寝
アルツハイマー型認知症の危険性が2倍に増える

つまり、健康にいいはずの昼寝が逆効果になる可能性もあるわけです。

「そんなこと言われても、たくさん昼寝しないと体がもたない」という方もいるかもしれません。とくに年齢を重ねると夜の睡眠が浅くなるため、そのぶん昼寝で睡眠不足を解消することが多くなります。

そういう場合は、下記ページを参考にして、夜の熟睡度を上げるように対策しましょう。夜しっかり眠れれば、長時間の昼寝は避けられるようになります。