危険!ノンレム睡眠不足は病気の元になるかも

睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2種類がありますが、とくに重要なのがノンレム睡眠です。

ノンレム睡眠は「深い眠り」です。筋肉の活動は多少残りますが、脳の活動レベルは低下して休息状態になります。脳が休息できるのはこのノンレム睡眠だけです。

レム睡眠 ノンレム睡眠
眠りの深さ 浅い 深い
比較的活動している。そのため眼球に動きがみられる。 休んでいる
休んでいる。筋電図も最低の値になる。 休んでいるが、筋肉の活動は少しある。
自律神経 不安定になる。心拍数の変動も激しい。 副交感神経が優位になり、ゆったりした状態。

さらに、ノンレム睡眠は身体全体の休息にも大きな関係があります。免疫力を高めるための活動がノンレム睡眠中に行われているのです。しかし裏を返すと、ノンレム睡眠が足りなければ免疫力が低下するとも言えます。

ノンレム睡眠が不足すると病気になりやすい

ノンレム睡眠を完全に奪われると、ほとんどの哺乳類は数週間で死んでしまうと言われています。

シカゴ大学で行われた断眠実験によると、ノンレム睡眠を強制的に奪われたハツカネズミは、3週間後にはすべて死亡してしまったそうです。死因は、免疫力が低下したことによる敗血症でした。

人間の場合でも、ノンレム睡眠の不足が続くと免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなります。これは、ウィルスを攻撃するナチュラルキラー細胞の数が減少しているためです。寝不足のときに風邪やインフルエンザにかかりやすいのも、ノンレム睡眠が足りていないことが関係しています。

とはいえ、通常はそれほど深く考える必要はないかもしれません。極端な睡眠不足が続かないかぎり、免疫系に大きな影響が出るとは考えられないからです。ただし、仕事や育児などで慢性的な睡眠不足におちいっているときは注意が必要です。

ノンレム睡眠は熟睡感のカギ

ノンレム睡眠が免疫力の維持に関わっていることは見逃せない点です。しかし、ノンレム睡眠が重要だと言える一番の理由は「熟睡感に大きく関わる」ことだと思います。

脳が休息できるのはノンレム睡眠のときだけです。そして、深いノンレム睡眠が充分に得られないと脳の疲れを回復できないため、熟睡感が得られません。

では、どうすれば深いノンレム睡眠を得られるのでしょうか。それには次のページが参考になるかと思います。

「充分に寝たはずなのに、どうも頭がすっきりしない」という症状がある場合、ノンレム睡眠の深さが足りていない可能性があります。そういうときは、睡眠の質を改善する取りくみをぜひ始めてみてください。

なお、ノンレム睡眠にはステージ1から4までの段階があります。その中のステージ3と4は深いノンレム睡眠です。脳疲労を回復させる効果が高いこと、睡眠前半にまとめて現れることが特徴です。

●参考:睡眠時間と睡眠深度の関係