セロトニンが増えるリズム運動まとめ

セロトニンは、心のバランスを整える物質として注目を浴びています。脳内のセロトニン分泌が減少すると不眠やうつになる可能性も指摘されていて、私たち人間が健康に過ごすために欠かせない物質と言えます。

そんなセロトニンを増やすには、午前中に太陽の光を浴びることが効果的です。しかし、それ以外にもセロトニン分泌を高める方法はいくつかあります。そのひとつがリズム運動です。

テンポの良いリズム運動がセロトニン神経を鍛える

リズム運動とは「一定のリズムで筋肉を緊張させたり、緩めたりを繰りかえす運動のこと」です。たとえばジョギングはリズム運動です。

リズム運動をするとセロトニン神経という神経を鍛えることができるそうです。詳しいことはセロトニン欠乏脳(NHK出版)に書かれていますが、セロトニン神経が弱っていると脳内のセロトニン分泌が減少します。その結果、自律神経失調症の症状が出たり、朝の目覚めが悪くなったりするのだとか。逆にこの神経が鍛えられていれば、脳内のセロトニン分泌が増えると考えられます。

リズムを意識すれば、ほとんどの運動はリズム運動になると思います。たとえば、ダンベルの上げ下げなどの筋トレも一定のリズムで繰り返すならリズム運動です。

ただし、前述の書籍(セロトニン欠乏脳)によるとリズム運動は15~30分ほど継続することが重要だそうです。ということは、少なくとも15分は反復して行える運動でないとダメ(負荷が強すぎるのはNG)ということになります。

また、うつは自分で治せる、自宅で治せる(主婦の友社)には次のように書かれています。

セロトニン神経は、1秒間に2拍くらいのリズム運動によく反応するので、速すぎず遅すぎない、このリズムに合った運動を取り入れることが重要です。

たとえばダンベルの上げ下げだと1秒間に2回おこなうのは難しいでしょうし、15分も継続するとなればほとんど不可能なので、セロトニン神経を鍛えるためには適していません。つまりリズム運動と言っても、セロトニン神経の強化に適した運動とそうでない運動があるということです。

では、どういうリズム運動ならいいのでしょうか。「15~30分継続」「1秒間に2拍」ということを踏まえて、セロトニン神経強化に適したリズム運動を考えてみました。

ジョギング、ウォーキング、サイクリング

ジョギングは定番のリズム運動で、とくに意識しなくてもリズム感が生まれやすいです。走るスピードによりますがリズムも1秒に2拍くらいになると思うので、セロトニン神経を鍛える高い効果が見込めそうです。

また、朝にジョギングをすれば太陽の光を浴びることになり、セロトニンの生成がうながされるので一石二鳥です。外を走りながら朝日を浴びて、そのあとは朝食でトリプトファン、ビタミンB6、糖分をしっかり摂る……ここまでやればセロトニン量は間違いなく増えると思います。

※ セロトニンと各種栄養素の関係については下記ページで詳しく述べています。

ジョギングではなくウォーキングでもいいと思いますが、ただ歩くだけだとリズム感が出にくいはずです。少し歩くスピードを速くするか、歩幅を大きくするとリズムが生まれやすいです。

「ジョギングしたいけど足への負担が気になる……」という人は、自転車を漕ぐのもいいと思います。ギアは軽めにして、足の回転を速くするとリズムカルに運動できます。ただし、やりすぎると腰痛の原因になるので注意は必要です。

踏み台昇降、ステッパー、エアロバイク

先に挙げたジョギングや自転車は外に出ないとできません。しかし、外での運動は人の目が気になるからやりたくない!! という人もいると思います。そういう場合は、家でできるリズム運動もあります。

たとえば踏み台昇降は家の中でできるリズム運動です。台だけ用意すればできますし、雨が降っている日や寒い冬の日でもできるため習慣化しやすいのもメリットです。

踏み台昇降と似たようなものとしては、ステッパーがあります。膝への負担が少ないので、個人的にはこちらのほうがオススメです。

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ステッパーは運動中に頭があまり上下しないので、テレビを見ながらでも一応できます。リズム感も生まれやすいのでセロトニン神経を鍛えるのに適していると思います。
(ただし単純な運動なので飽きが早いのが欠点)

また、家庭用のエアロバイクを使う手もあります。予想以上に場所をとるのが欠点ですが……。私も一台持っていたのですが、置く場所に困ったので引っ越しに合わせて処分してしまいました。運動を習慣化しやすいとは思うので、部屋に充分なスペースがある場合はエアロバイクもいいと思います。

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補足

本当は「ながら運動」ではなく運動に集中したほうがいいはずですが、まずはリズム運動を習慣づけないことには始まりません。なので、たとえテレビやスマホを見ながらでも最初はいいと思います。

番外:ガムを噛むのもリズム運動

一般的な運動とは違いますあ、ガムを噛むとセロトニンが増えるという話があります。リズムよくガムを噛むことによって、セロトニン神経が刺激されるためなのでしょう。

セロトニン欠乏脳には、ガムを噛む前と噛んだ後の血中セロトニン濃度を測った実験が載ってました(下図)。これを見るかぎり、たしかにガムを噛むことでセロトニンが増加しています。

■ ガム咀嚼前後のセロトニンレベルの変動

出典:セロトニン欠乏脳(NHK出版)

個人的には、からだ全体を使ったリズム運動のほうがセロトニン神経系を鍛える効果が大きいのでは?と思っています。ただ、ガムを噛むのは簡単なことなので、補助的な手段として取り入れるのは良さそうです。

最後に:睡眠との関係について

セロトニンは心のバランスを整える物質として知られていますが、睡眠とも深い関係があります。

人が眠くなる時にはメラトニン(睡眠ホルモン)が分泌されるのですが、このメラトニンの原料になるのはセロトニンです。セロトニンが減少すると、原料が不足するためメラトニンの量も当然減ってしまいます。このことは、寝つきが悪くなる原因のひとつです。

なお、年齢とともにメラトニンの分泌は減少します。40代くらいになると、夜中に目が覚める症状(中途覚醒)に悩まされる方が多くなるようです。この中途覚醒の原因のひとつは、メラトニンの量が減少することだと考えられています。

■ 年齢とメラトニン分泌量の関係

しかし、リズム運動によってセロトニン神経を鍛えればセロトニン量が増えるので、メラトニンの量も結果的に増加します。なので、加齢のために不眠ぎみになっている人は、適度なリズム運動をしてセロトニンを増やすのが効果的だと思います。

あまり頑張りすぎるのもストレスになってしまうと思うので、できる範囲で取り組むようにしましょう。すでに書きましたがステッパーはけっこう続けやすいと思います。

ちなみにセロトニンの増やし方は運動以外にもあります。詳しくはセロトニンの量を増やす3つの方法で述べていますので、参考にしてみてください。