ベッドに入ってもなかなか寝つけない『入眠障害』の原因と対策

「ベッドに入ったはいいものの、なかなか寝つくことができずに1時間も経ってしまった……」

こうした寝つきに関する悩みは、自分の睡眠に不満を持つ人の中でもっとも多い症状と言われています。特に、寝つくまで常に30分~1時間かかるのであれば、それは入眠障害と呼ばれる不眠の一種です。

ベッドに入ってから眠りにつくまでの時間のことを入眠潜時といいますが、一般的な人の入眠潜時は10~15分という統計があります。ですから入眠に30分~1時間もかかるのは相当長いということです。

とはいえ、ときどき寝つきの悪い日があるだけなら入眠障害ではありません。たとえば休日に朝寝坊してしまって、その影響で夜になっても眠くならない場合。これは誰にでも起こることですので、とくに心配する必要はありません。

しかし、眠れないことが習慣になっているなら注意が必要です。寝つきが悪ければ、その分の睡眠時間が削られてしまいます。そのため、入眠障害をほうっておくと慢性的な睡眠不足におちいる危険性があります。

寝つくことができない原因とは?

眠れない原因は、一言で言えば「脳と身体が睡眠に適した状態になっていない」ことです。

睡眠に適した状態というのは、次の3つが満たされている状態です。

  • 交感神経の緊張が解けている
  • 脳内からメラトニンが分泌されている
  • 体温が適度に下がっている

この3つがそろえば一番いいのですが、現代型の生活にはそれを妨げるものがたくさんあります。

以下に、睡眠に適した状態をさまたげる代表的な要因と、それを改善するための対策をまとめましたので、参考にしてみてください。

1.精神的ストレス

精神的ストレスがあると、寝る前にネガティブなことを考えてしまいがちです。そうすると交感神経が活発になるため、寝つくのがむずかしくなります。
(詳細は「精神的なストレスが睡眠に影響する本当の理由」で述べています)

ストレス起因で眠れない場合は、就寝前のリラックスタイムをつくることが一番の対策です。そのほかにも「アロマバスでリラックスする」「就寝1時間前からは部屋の照明を暖色照明に切り替える」といった対策も有効です。

2.パソコンやテレビの光

寝る直前までパソコンやテレビの画面を見ていると、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌が抑えられてしまうため、スムーズな入眠の妨げになります。

メラトニンは500ルクス以上の明るさの元では分泌が減るという実験結果があります。一般的なリビングの明るさは300~500ルクスくらいです。これにパソコンやテレビから出る光の量を足せば、メラトニン分泌をさまたげる明るさになってしまいます。

できれば就寝2時間前くらいにはテレビ・パソコンは切りあげるようにしたいところです。どうしても見たい場合は画面の照度を落とすようにしましょう。部屋の明るさを少し落とすのも効果的です。

3.体内時計の乱れ

体内時計の乱れも寝つけない原因になります。体内時計はメラトニンの分泌をコントロールしているので、体内時計のリズムが崩れるとメラトニンの分泌タイミングも崩れることになります。

毎日決まった時間に起きている人は、体内時計が乱れる心配はほとんどありません。しかし、深夜勤務や交代勤務で働いている人は体内時計が乱れがちになります。そういう場合は、メラトニンのサプリメントを使うのもひとつの手段です。