人はなぜ眠るのか?その理由は「脳」にある

なぜ人は眠らないといけないのでしょうか? 誰もが一度は考えたことがある疑問だと思います。

古くから「ひとはなぜ眠るのか」についてさまざまな研究が行われていますが、いまだに明確な答えはありません。

しかし、はっきりと分かっていることが1つあります。それは、睡眠が人間の脳に大きな影響をおよぼすことです。

眠らないとどうなる?

睡眠不足のとき、「なんだかイライラする」とか「どうも集中できない」などと感じたことは誰にでもあると思います。これは大脳の休息が不足しているためです。脳は睡眠によって休息させなければ、その機能を充分に発揮できなくなります。

睡眠をとらなくても身体の疲労を回復させることはできますが、疲れた脳を休息させるには睡眠以外に方法はありません。言うまでもなく、人間の活動の中心は「脳」にあるため、脳に疲労が蓄積すると正常な判断ができなくなります。

人間の断眠に関して、アメリカの高校生が264時間眠らなかったという世界記録があります。これによると、断眠3日目で記憶力が急激に低下して、簡単な計算もできなくなってしまったそうです。このことからも、人間の脳が正常に機能するためには、睡眠は無視できないことが分かると思います。

さらに、不眠状態を継続させると死にいたってしまうことが、動物を用いた断眠実験から分かっています。人間で同様の実験をするのは無理ですが、他の動物と同じように人間も生命を維持できなくなると推測されています。

ノンレム睡眠がカギ

睡眠には「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」の2種類があります。どちらの睡眠にもそれぞれ役割があるのですが、より重要なのはノンレム睡眠です。その理由は、ノンレム睡眠には脳の疲労を回復させる効果があるからです。

次のグラフは、睡眠時間と睡眠深度の関係を示しています。縦軸は睡眠の深さですが、ノンレム睡眠はステージ1から4まで段階的に深くなります。この中で重要なのは、ステージ3と4の深いノンレム睡眠です。

ステージ3・4の深いノンレム睡眠がとれないと、次のような症状が出てきます。

  • 「朝起きるのがつらい」
  • 「熟睡した感じがなくて疲れが残る」

なぜこのような症状が出るのかというと、それは脳の疲労が残ったままになるからです。ノンレム睡眠の中でも、ステージ3・4は脳疲労を回復する働きが強いです。その睡眠が少ないとなれば、とうぜん脳の疲れが残ってしまい、朝の目覚めのつらさや熟睡感の欠如を生み出します。

これを防ぐためには、深い睡眠を妨げている生活要因を取り去るのが重要です。詳しくは「質の悪い睡眠をまねく夜のNG習慣7つ」で述べていますので、参考にしてみて下さい。