朝早くに目が覚めてしまう『早朝覚醒』の原因と対策

「もっと眠っていたいのに、朝早くに目が覚めてしまい困っている……」
このような症状は、早朝覚醒と呼ばれる不眠です。

  • 希望とする時刻よりも2時間以上早く目が覚める
  • 目が覚めたあとに再び眠りにつくことができない

という2つの症状が週2回以上あり、その状態が一ヶ月以上続く場合、早朝覚醒になっている可能性があります。

3000人以上を対象にした睡眠に関する調査によると、約8%の人が早朝覚醒を体験しているという結果が出ています。これは「ベッドに入ってもなかなか寝つけない(入眠障害)」と同じくらいの割合ですから、かなりの人が朝早く目が覚めることに不満を持っていると言えます。

早朝覚醒の原因は何?

早朝覚醒を引きおこす原因として考えられるのは、次の3つです。

1.体内時計のサイクルが短くなっている

夜になると自然と眠くなり、朝になると目覚める。この基本的な睡眠のリズムは、人間の身体にある「体内時計」の働きによるものです。

体内時計の周期は24時間よりも長く、24時間10分~25時間くらいの人が多いとされていますが、この周期は年齢を重ねるにつれて短くなります。もし24時間より短くなれば、朝早く目が覚めることになります。

特に「朝早く目が覚めるだけでなく、夜眠りにつくのも早い」という場合は、体内時計のサイクルが短くなっていることが早朝覚醒の原因のひとつと考えていいでしょう。

2.眠りが慢性的に浅くなっている

人間の眠りには数段階の深さがあります。通常の睡眠リズムだと、眠り始めの3時間に深い睡眠が出現して、脳と身体の疲れを大幅に回復してくれます。

●通常の睡眠リズム

しかし、何らかの理由によって睡眠が浅くなると、夜中や早朝に目が覚めやすくなります。夜中に1~2度目が覚めるのは誰でも経験することですが、それが深刻になると早朝覚醒につながってしまいます。

睡眠が浅くなる原因はたくさんありますが、早朝覚醒に大きく関係しているのは年齢の影響です。おおむね40代以降になると、自然と眠りが浅くなります。これは誰にでも起こる現象で、基本的に避けようがありません。

●40代以降の睡眠リズム

3.精神的な要因が関係している

精神的な要因によって早朝覚醒になるケースもあります。代表的なのは「うつ」です。うつになっていると、次のようなことを頭の中で繰り返してしまい、再入眠ができなくなります。

  • 自分はダメな人間だ
  • 周りの人に迷惑ばかりかけている
  • 自分なんていない方がいい

尚、うつの症状があったとしても、かならず早朝覚醒になるわけではありません。逆にいつまでも寝てしまう(過眠)が見られる場合もあります。とくに冬季うつ病の場合は、過眠傾向になることが多いようです。

早朝覚醒を改善するには?

1.高照度光療法

早朝覚醒の改善方法として、高照度光療法というものがあります。これは、直視するとまぶしい2500ルクス以上の光を浴びるという治療法です。

なぜこの方法が早朝覚醒に有効なのかというと、強い光には体内時計のリズムを調整する作用があるからです。眠気の強くなる夕方に高照度の光を浴びるようにすれば、体内時計のリズムを後ろにずらすことができます。

さきほど、早朝覚醒を引きおこす原因のひとつは「体内時計のサイクルが短くなっていること」と述べました。高照度光療法によって体内時計のリズムを後ろ側にずらせば、結果的にサイクルを伸ばすことにもなるので、早朝覚醒を改善できるわけです。

ただし、高照度光療法をするには専用の機器が必要です。かなり高額なので、気軽に試すことができないという欠点もあります。

光療法をする時間帯は夕方~夜です。朝にやると、早朝覚醒に対しては逆効果になるので注意しましょう。

2.寝室環境を改善する

早朝覚醒を防ぐには、寝室の環境を整えることも大切です。たとえば朝起きた時に、カーテンの隙間から朝日が差し込んだりしていませんか?

光は、人間を目覚めさせるもっとも強い刺激です。朝早く目覚めたくないなら、遮光カーテンを使って朝日をふせぐのが賢明です。

朝日を浴びて起きるのは気持ちいいものですが、早朝覚醒には逆効果になるので注意しましょう。

また、朝起きたときに腰や首などに痛みを感じる場合は、その痛みのせいで目が覚めている可能性があります。そういうときは、枕やベッドといった寝具を見直すことも検討してみてください。

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3.深い睡眠をとれるように工夫する

「慢性的に眠りが浅いせいで朝早く起きてしまう……」
このような場合は、睡眠が浅くなる要因をつぶしていくのが効果的です。

たとえば寝る前のアルコール。お酒には寝つきをよくする効果はありますが、その反面眠りを浅くしてしまうことが知られています。

また、運動不足のせいで睡眠が浅くなっていることもあります。とくに年齢を重ねると運動するのがおっくうになりがちですが、ある程度は身体が疲れていないと、深い睡眠がとれなくなります。

運動不足に心当たりのある方は、ジョギングや踏み台昇降などの「リズム感のある運動」を続けてみてください。リズム感をともなう運動は、脳内物質のセロトニンを増やします。このセロトニンという物質は、夜になると睡眠ホルモンである「メラトニン」に生まれ変わります。

つまり、
「リズム運動 → セロトニン増える → メラトニン増える → 眠りが深くなって、早朝覚醒しにくくなる」
ということです。