高齢になるほど不眠に悩まされやすくなる【その原因と改善策について】

日本人の5人に1人が悩まされている不眠の諸症状ですが、高齢になるとさらに不眠の傾向が強くなります。夜中に目が何度も覚めたり、朝起きたときに熟睡感が得られなかったりする人が増えます。

実は、年齢増加にともなって睡眠の悩みが多くなることには、れっきとした理由があります。

最大の特徴は「深い睡眠がとれなくなること」

次のグラフは、睡眠時間と睡眠深度の関係を、年代別に表しています。若年成人、中年(40歳~)、高齢者(70歳~)の3つのグラフがありますが、これから読み取れるのは、年齢を重ねるにつれて睡眠が全体的に浅くなるということです。

● 若年成人の睡眠リズム

● 中年(40歳~)の睡眠リズム

● 高齢者(70歳~)の睡眠リズム

高齢になると、深い睡眠がほとんど取れなくなり、夜中に何度も眠りが中断される『中途覚醒』や、朝早くに目が覚めてしまう『早朝覚醒』がひんぱんに起こります。そうすると当然、熟睡感を充分に得られませんし、身体の疲れも残りがちになってしまいます。

では、なぜ年齢が上がると眠りが浅くなるのでしょうか。その原因に関わっているのは、睡眠ホルモン「メラトニン」です。メラトニンは睡眠をうながす物質です。これが脳内で充分に分泌されると、人は自然と眠くなります。そして、眠りの深さを保つためにもメラトニンは欠かせません。

しかし、年齢を重ねるにつれて、メラトニンの分泌量はどんどん下がってしまうのです。次のグラフは、メラトニン分泌量と年齢の関係を表しています。10代をピークにピークを迎えたあとは、分泌量が低下するのが見てとれます。

グラフ-メラトニンの分泌量と年齢の関係

何をどう改善すればいい?

「年齢の増加とともに、深い睡眠がとれなくなる」
この現象は誰にでも起こります。その影響を完全になくすことはできません。

しかし、ある程度は改善できる可能性があります。

先ほど、メラトニンの分泌量が減ることが、浅い睡眠につながると述べました。裏を返せば、メラトニンが増えれば睡眠が深くなるということです。そして実は、メラトニンの分泌量は生活習慣を変えれば増やせます。

では、生活習慣をどのように変えればいいのでしょうか。

まず大切なのは、太陽の光をしっかり浴びることです。なぜなら、脳内でメラトニンが生成されるためには、その前段階として太陽の光が必要だからです。

ただし高齢の方は、朝早くに強い光を浴びるのは避けたほうが無難です。
早朝覚醒という不眠につながる可能性があるため)

オススメなのは昼ころに外を出歩いて、日光を浴びることです。そうすれば、その日の夜はメラトニンがたくさん生成されて、深い睡眠がとれるようになります。

太陽を浴びる以外には、メラトニンの材料となる物質「セロトニン」をしっかり増やすことが大切です。セロトニンは人間の体内で作られる物質のひとつで、夜になるとメラトニンに変化します。

セロトニンを増やすには、リズム運動と呼ばれる運動が効果的です(軽いジョギングやサイクリング、踏み台昇降など)。セロトニンが増える運動まとめを参考にしてみて下さい。

そのほか、睡眠を深くするためには「グリシン」を活用するのもひとつの手段です。グリシンはアミノ酸のひとつで、眠りの深さを改善する効果があるとされています。

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ただし、深い睡眠を得るためには、先に述べたように「太陽の光をしっかり浴びる」「適度な運動をする」など、生活習慣を改善するのが先決です。それにプラスしてグリシンのサプリメントを使うと、さらに深い眠りにつながると思います。