甘いものを食べ過ぎると不眠になる?

仕事が終わって家に帰り、お気に入りのスイーツを楽しんでひと時のリラックスタイムを過ごす……これが日課になっている方は少なくないと思います。

しかし、甘いものの食べ過ぎは不眠の原因になります。とくに、夜遅くのスイーツには気を付けなければいけません。

甘いものが不眠をまねく理由

なぜ甘いものを食べ過ぎが不眠の原因になるのでしょうか。キーワードは「血糖値」「インスリン」「アドレナリン」の3つです。

まず、ケーキやチョコレートなどの甘いものを食べると、血糖値が急激に上昇します。これだけなら、睡眠にそれほど悪影響はありません。

しかし、血糖値の急激な上昇は、体にとって大きな負担です。そのため、一度上がった血糖値を下げようとして、今度はインスリンが分泌され始めます。
(インスリンは血糖値を下げるホルモン)

インスリンが放出されても、まだ睡眠には大きな問題は生じません。しかし、血糖値が下がってくると、今度はアドレナリンの分泌が始まります。インスリンの影響で血糖値が下がりすぎてしまったら、命に関わる危険性があります。そのため、糖を作る働きのあるアドレナリンを分泌して、血糖値を正常に戻そうとするのです。

ここまでの流れを整理すると、次のようになります。

  1. 甘いものを食べて血糖値が上昇する
  2. インスリンが分泌されて血糖値が下がる
  3. 血糖値の下がりすぎを防ぐため、アドレナリンが分泌される

ここで問題になるのはアドレナリンです。アドレナリンは脳を興奮させる物質です。そのため、寝る前に分泌されると目が冴えて眠れなくなります。これが、甘い物が不眠をまねく理由です。

ただ眠れなくなるだけならまだいいのですが、実は続きがあります。寝る前に甘いものを食べるのが習慣になると、インスリンの制御が狂ってしまうのです。インスリンが過剰に分泌されて、慢性的な低血糖におちいってしまう可能性が出てきます。

こうなると、血糖値を上げるためにアドレナリンの分泌も増えて、脳はずっと興奮し続けます。脳が興奮したままの状態だと、たとえ眠りにつくことはできても、深い睡眠が得られなくなります。

深い睡眠がとれないと、脳と体の疲れが回復しきれなくなります。そのせいで、朝の目覚めの悪さや、熟睡感の欠如といった不眠症状が現れる恐れもあります。

甘いものとうまく付き合う

もちろん「甘いものを食べてはダメ!」というわけではありません。甘いものにはリラックス効果があります。また、仕事が終わったあとにスイーツを楽しむのは、精神的ストレスを緩和するにはうってつけの方法です。

ただし、甘いものを食べるのは夕食を済ませてからです。主食でお腹がいっぱいになっていれば、スイーツをドカ食いすることが防げるからです。睡眠に悪影響をおよぼさない範囲で、甘いものを楽しみましょう。