ロングスリーパーだと思い込んでいませんか?

「睡眠は人生の1/3を占める」と言われることがよくあります。ある統計では「日本人の平均睡眠時間は6~9時間」という結果が出ているので、たしかに人生の1/3程度を睡眠時間が占めていると言えます。

しかし、これに当てはまらない人たちも少数ながら存在します。一日の睡眠時間が6時間以下の「ショートスリーパー(短眠者)」と、9時間以上の「ロングスリーパー(長眠者)」です。

ロングスリーパーの悩み

ショートスリーパーは短時間の睡眠でも充分に休息できるし、健康に問題が生じるわけでもありません。そのため睡眠に対して不満を感じていない人がほとんどです。おそらく短い睡眠を改善したいと思うこともないでしょう。

それに対してロングスリーパーには悩みがつきものです。長時間の睡眠をとらないと頭が働かなかったり、強い倦怠感を感じたりします。また、あまりにも長い時間眠っていると周囲の人から怠け者扱いされて、精神的な苦痛を味わうこともあります。

ロングスリーパー体質を治したいと思っている方は数多くいると思います。平日に9時間以上の睡眠を確保するのはなかなか難しいですし、かといって睡眠時間を削ると日中の活動に問題が出てしまうからです。

「睡眠時間を1時間でも少なくできたら、普段の生活がまったく違ったものになるのに……」と思っている方は多いのではないでしょうか。

「ロングスリーパーだからしょうがない」とあきらめる前に

では、ロングスリーパー体質の人が睡眠時間を縮めることは可能なのでしょうか。残念ながら、ショートスリーパーやロングスリーパーといった特徴は、遺伝によって決まると考えられています。

ですから、たとえば9時間睡眠が必要な人が5時間睡眠で生活するのは基本的には不可能と考えていいでしょう。

世の中にはどうしても長時間の睡眠が必要になる人もいるということです。

しかし、「遺伝だからしょうがない。あきらめるしかない」と考えるのは早計です。ほかに原因があって、ロングスリーパー体質になっている可能性があるからです。

たとえば、質のいい睡眠を確保できていないために、長時間睡眠が必要になっているのかもしれません。質のいい睡眠とは、一言で言うと「深いノンレム睡眠」のことです。

人間の睡眠は深度によって分けることができますが、深い睡眠には脳の疲れを取りさる作用があります。裏を返せば、睡眠の深さが足りないと脳疲労を回復できないということです。「もっと休息しなければ」と脳が判断した結果、長い時間眠らざるを得なくなります。

● 睡眠時間と睡眠深度の関係

なお、ロングスリーパーの方の多くは、夢をよく見るようです。これは浅い睡眠が多いことを意味しています。浅い眠りを減らして、そのぶん深い眠りを増やせれば、長時間の睡眠をとらなくても満足できるようになる可能性はあります。

ロングスリーパーの割合は人口の5~10%程度だと言われています。また、10時間以上の睡眠を必要とする超ロングスリーパーは人口の1%未満です。この割合に入る人は相当少ないはずです。

ですので、「ロングスリーパーだからどうしようもない」とあきらめる前に、まずはできることから睡眠の改善を始めてみませんか?

具体的に何をすればいいのかですが、まずは質の悪い睡眠をまねく夜のNG習慣7つで述べている生活習慣をひとつずつ改善していくのがオススメです。これだけでも、眠りの質がぐっと良くなると思います。