不眠症には4つの種類がある

睡眠の悩みというと、すぐに思いつくのが「不眠症」という言葉です。しかし、不眠症に種類があることは、あまり知られていないと思います。私自身、睡眠について調べるまでは「不眠症=夜寝つけないこと」だと思っていました。

睡眠関係の書籍によると、不眠症は次の4つに分類されます。

  • 夜なかなか寝付けない
  • 夜中に何度も目が覚めてしまう
  • 充分に眠っているのに熟睡感がない
  • 朝早くに目が覚めてしまう

以下、これらの不眠症の概略を述べていきますが、いま睡眠の悩みを抱えている方は「自分がどれに当てはまるのか?」を把握するのは大切だと思います。なぜなら、不眠症の種類が異なれば、その対処法も変わってくるからです。

1.夜なかなか寝付けない

1つ目は、入眠障害と呼ばれている不眠症です。ベッドに入っても寝つきが悪く、なかなか眠りに入れない症状のことを指します。

一般的な人は、寝つくまでに15~20分ほど時間がかかると言われています。それに対して、入眠障害では30分~1時間以上かかるそうです。

入眠障害の原因についてですが、睡眠の病気 (別冊NHKきょうの健康)によると、

入眠障害は寝床に早く入りすぎたり、ストレスや眠れないことへの不安・恐怖があると起こりやすくなります。

とのこと。

しかし、それ以外にも原因は考えられます。たとえば、体内時計のリズムが後退していることも入眠障害を引き起こします。また、ちょっと変わった原因ですが「夜になると脚がムズムズする」ために入眠がさまたげられる場合もあるようです(=むずむず脚症候群)。

2.夜中に何度も目が覚めてしまう

2つ目は「一度は眠りに入ったのに、夜中に何度も目が覚める」というタイプです。専門的には中途覚醒と呼ばれています。

このタイプの不眠症は、加齢にともなって増加することが知られています。下記の保健福祉動向調査(平成12年)のデータからも、その傾向が分かります。30~40歳あたりから増えていくようです。

● 「夜中に何度も目が覚める」と答えた人の割合(年代別)

平成12年 保健福祉動向調査 睡眠調査を元に作成

中途覚醒の原因はたくさん考えられます。ありがちなのは飲酒の影響でしょうか。お酒は寝つきを良くする効果がありますが、その反面眠りを浅くするため中途覚醒をまねきます。

3.朝早くに目が覚めてしまう

3つ目は、早朝覚醒と呼ばれている不眠症です。起床予定時刻よりも何時間も早く目が覚めてしまうのが特徴です。また「目が覚めたあとに再入眠できない」という特徴もあります。

先に述べた中途覚醒と同じく、早朝覚醒も加齢にともなって増加します。50~60代あたりの方は、この症状に悩んでいる人が多いようです。

● 「朝早く目が覚めてしまう」と答えた人の割合(年代別)

平成12年 保健福祉動向調査 睡眠調査を元に作成

睡眠中に目が覚めてしまう点では、中途覚醒と共通しています。また原因にも共通する点が多いようです。ただし、早朝覚醒に特有の原因もあります。たとえば、うつ病になると早朝覚醒の症状が現れることが知られています。

4.充分に眠っているのに熟睡感がない

4つ目の不眠症は、熟眠障害と呼ばれています。「寝つきはいいし、睡眠時間も足りているはず。それなのに朝の目覚めがスッキリしない。日中の眠気もひどい」というタイプです。

「熟眠障害ってなんだかよく分からない不眠症だなあ……」というのが、私の率直な感想です。睡眠が足りなければ、朝起きられないことも日中眠いことも納得できます。しかし、しっかり眠ったにもかかわらず様々な症状が出るのはナゼなのでしょう?

睡眠の専門書を読んだかぎりでは、熟眠障害には特別な要因が隠れているのでは?と思いました。その要因とは、たとえば睡眠時無呼吸症候群です。

追記:不眠症と睡眠障害はどう違う?

ここまで4種類の不眠症について述べてきました。「自分の症状に当てはまるものがない」と思った方もいると思います。そういう方は、不眠症ではなくて別の睡眠障害にかかっているのかもしれません。

不眠症と睡眠障害は同じものではありません。イメージとしては次のような関係です。

つまり、睡眠障害という大きな枠組みの中に不眠症があります。睡眠障害の種類については下記の記事で詳しくまとめています。